バリオス・マンゴレ作曲「前奏曲ハ短調」の練習法

バリオス・マンゴレ作曲の「前奏曲ハ短調」を効率的に練習する方法

この曲は短いながらも、非常に美しい曲で、ぜひレパートリーに加えたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

全曲を通して同じパターンの分散和音が続きます。右手は「p – i – a – m -a -i 」または「p – i – a – m – a – m 」のパターンを指に覚え込ませれば良いのですが、左手はポジション移動も多く、セーハも多用されていることから一層の練習が必要になるでしょう。1小節ごとに積み重ねていっても良いのですが、ここでは全体の流れと、各コードの押さえ方を習得し、それから最後に分散和音に進むという練習方法を提案したいと思います。

著作権の関係上、タブ譜でのご提供となりますので、下記のダウンロードをクリックして保存するなり印刷するなりしてください(PDF形式です)。

2種類の譜面を用意してありますが、どちらから始めていただいても結構です。指番号は併記していませんので、お持ちの譜面を参考に決めてください(ほとんど選択肢はないでしょうが)。

簡単に、注意点を記しておきます。

メロディについて

 一部分を除いて、最高声部に置かれたメロディは「倚音→和声音(解決)」となっています。決して後の音が前の音よりも大きく(強く)ならないように注意しましょう。各拍の4番目の音は和声音ですので、できれば拍の終わりまで伸ばしたいものです。そうするとメロディの2音目は必然的に「アル・アイレ」で弾くことになるでしょう。

テンポとダイナミクスについて

この曲は「ハ短調」ですが、ある程度のスピード感は必要です。「Moderato」ですと「90」前後になりますが、そこまで速く弾く必要もないとは思われるのですが、ただ停滞感を感じさせずに最後まで突き進んだ方が良いのではないでしょうか。主和音「Cm」の基本形(根音が一番下に来る音の積み重ね方)は1,3小節に現れてからは、曲の終わりまで出現しません。あとは全部転回形です。つまり、作曲者は和音の推進力を落としたくないが故に、こうした和声の使い方をしているのだと推測されます。

ですから、和音の変わり目でテンポが落ちてしまうことは是非とも避けたいわけで、そのためにも左手の練習を徹底していただきたいとお思います。

私の所有する楽譜は「全音」から出されている、ヘスス・ベニーテス編のものですが、強弱記号は一歳記されていません。だからと言って、これを淡々と弾きすすめるわけにはいかないでしょう。どこにピークを設定するか、音の増減をどうするかは良い研究課題になるかと思います。

蛇足ながら、作者は「各小節の2拍目は1拍目のエコーとして弾かれることを望んでいる」というような内容の文をどこかで読んだ気もするのですが、真偽は分かりません。でも確かに、同じ音高の音型が2つずつ並んでいるのには何らかの意図が感じられるのですが。

左手の運指に関する注記

この曲ではセーハが多用されていますが、5小節から9小節にかけては全セーハです。後半でのセーハは(28小節後半以降を除いて)、5弦からのセーハでも問題ありません。

21小節の運指は、全音版ですと、ベースのF音を⑤弦の8フレットに置いての運指になっていますが、私のタブ譜では、④弦3フレットに置いて、さらに「B♭とF」を4指のセーハで押さえる運指にしてあります。指の入れ替えを嫌っての対策ですが、お好きな方をどうぞ。

それから23小節も、ベースのG音を④弦の5フレットに2指で押さえるポジション取りとなっています。このほうが、4指を移動させるだけで済むからです。

誤植

楽譜①の9小節頭の「E♭音」に対して、タブ譜の数字が「6」になっていますが、正しくは「4」です。フレットボードのダイアグラフのほうは、正しい位置に印がついています。

準備練習用タブ譜のダウンロード

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