音階 (Scale)

Contents

一定の秩序に従って順番に並べられた音の階段。

長音階 (Major Scale)

長音階はクラシック音楽に限らず、ジャズでもポップスでももっとも基本的なスケールです。

[各メジャー・スケールの詳細はこちら]

短音階 (Minor Scale)

マイナー・スケールは、教会旋法の生き残った2つの旋法の一つ、エオリアン・スケールとその変形からなっています。3種類を混合させることにより、メジャー・キーよりもコードの選択肢が多く、未だに理論的な確立がなされていないのが実情です。

ナチュラル・マイナー・スケール(自然的短音階)

マイナー・スケールを特徴付けているのは、第Ⅲ度音が主音と短3度音程にあることです。ただし、このスケールは導音を有しないため、通常は他の2つのスケールと併用されます。

ハーモニック・マイナー・スケール(和声的短音階)

ハーモニック・マイナー・スケールは第Ⅶ度音を半音上げることで、導音の機能を与えられたスケールです。それにより、第Ⅵ度音と増2度音程が生じています。

メロディック・マイナー・スケール(旋律的短音階)

ハーモニック・マイナー・スケールの増2度音程を解消するために、第Ⅵ度音も半音上げてあります。

クラシック音楽の世界では、下行時はナチュラル・マイナー・スケールに戻して使われるのですが、ジャズ、特にアドリプ演奏時には下行形でも第Ⅵ・Ⅶ度音を上げたままにするのが通例です。

[各マイナー・スケールの詳細はこちら]

教会旋法(Church Mode)

教会旋法というと、ジャズやポピュラー音楽で主に使われているという印象があるかもしれませんが、その歴史は非常に古く、ヨーロッパ音楽の中世まで遡ることができます。

現在用いられている7種類の教会旋法はクラシック音楽の印象派(特にドビュッシー)以降に確立されたものです。

各旋法は、イオニアン(アイオニアン)・スケールの各音を出発点として構成されます。イオニアン・スケールは現在のメジャー・スケールと同じ内容となっており、エオリアン・スケールはナチュラル・マイナー・スケールと同一です。

この7つの教会旋法は、メジャー・スケールだけでなく、ナチュラル・マイナー・スケールでも用いられます。出発点が異なるだけです(AエオリアンがⅠ度になるだけです)。ダイアトニック・コードだけを用いる限り、この7つのスケールで事足りるのですが、曲にアクセントを加えたり、変化をもたらすには、ダイアトニック・コード以外のコードを導入するのが一番ですが、その時は、この7つの教会旋法だけでは不十分となります。それについては、後述のスケールも学ぶ必要が出てくるでしょう。

スケールとコードの親密な関係(コード・スケール)について

クラシック音楽の作曲は方法論が全く違いますが、ジャズやその流れを汲んだ音楽においては、この教会旋法と使用コードは密接な関係にあります。

ここで詳細は述べませんが、ある特定のコードで使える音というのは、それに対応するスケールの音を使うのが原則だからです。もちろん、倚音や刺繍音などの非和声音に半音階的な音を用いることもありますが、基本的にはセレクトしたスケール音を使うのが基本です。ですから、テンション・ノートも含め、コードとスケールの関係をしっかりと理解し、使い回せるようにすることが肝要です。

ディミニッシュ・スケール

ディミニッシュ・スケールはディミニッシュ・セブンス・コードの構成音に、4つのテンションを加えて作られる音階です(詳細は、「テンションコード〜ディミニッシュ・セブンス」参照)。ディミニッシュ・セブンス・コードが3種類に集約されるように、そのスケールもやはり3種類に集約されます。

第1グループ
第2グループ
第3グループ

どのグループのスケールでも、コード・トーンを選ぶ限り、どの音から出発しても同じスケールが得られます。他のスケールの、全音と半音の不規則な並びではなく、全音と半音が規則正しく並んでいるからです。

メロディック・マイナー・スケール系

ドミナント・コードはその性格上、様々なテンション・ノートを使うことで、緊張感を高めます。使われるテンションによって、スケールも異なってくるので注意が必要です。その多くはマイナー・スケールの変形なので、基本となる3種類のマイナー・スケールをしっかり理解しておきましょう。

ロクリアン#2スケール(オルタード・ドリアン・スケール)

このスケールはロクリアン・スケールの変形です。通常のロクリアンではⅡ度音はCナチュラルですが、ロクリアン#2ではC#と、半音上がっています。3度音を出発点とするメロディック・マイナー・スケール(上例ではDマイナー)の第Ⅵ度音から始まっているスケールとも言えます。このスケールは別名、「Altered Dorian Scale」とも呼ばれます。

リディアン・ドミナント・スケール

このスケールは、通常のリディアン・スケールの第Ⅶ度音を半音下げて作られたものです。また、メロディック・マイナー・スケールの第Ⅳ度音から出発するスケールだとも言えます(上例ではCマイナー・メロディック・スケール)。

ミクソリディアン♭6thスケール

メロディック・マイナー・スケールの第Ⅴ度音を出発点とするスケールです。ナチュラル・マイナー・スケールの第Ⅲ度音を半音上げたスケールだとも言えます。別名「Melodic Minor Scale P5th below」とも言われます。

ハーモニック・マイナー・スケール系

ハーモニック・マイナーP5thビロウ

このスケールは、和声的短音階(ハーモニック・マイナー・スケール)を第Ⅴ度音から並べ直したものです。上例では、Fマイナー・ハーモニック・スケールとなります。

その他のドミナント7thスケール

オルタード・ドミナント・スケール

ドミナント7thコードに含まれるオルタード・テンションをすべて含んでいるスケールです。別名「スーパー・ロクリアン・スケール」

ホールトーン・スケール

ホールトーンは「全音」という意味です。すなわち、この音階ではすべての2音間が全音で構成されています。

コンビネーション・ディミニッシュ・スケール

上述のディミニッシュ・スケールとは「全音」と「半音」の順序が逆になっているスケールです。

スパニッシュ8ノート・スケール

スペインの民族音楽が根ざしている音階で、通常の音階より1音多い8音で構成されています。フリジアン・スケールに長3度音をつけたしたもの、又は自然的短音階をⅤ度音から並べ直し、かつ長7度音を付け足したものとも解釈できます。

その他の7音音階

ダブル・ハーモニック・スケール

和声的短音階のⅡ度音をさらに半音下げることにより、特有の増2度音程が2箇所に生ずるスケールです。

ハンガリアン・マイナー・スケール

ジプシー音階とも呼ばれるこのスケールは、ジプシー音楽の主流となっている音階で、半音が4つという特徴をもっています。

ブルー・ノート・スケール

♭Ⅲ度、♭Ⅴ度、♭Ⅶ度というブルースを特徴付ける3つの音を含めた音階です。

ブルース・スケール

メジャー・ブルース・スケール<ドリアン系>

メジャー・ブルース・スケール<ミクソリディアン系>

マイナー・ブルース・スケール<エオリアン系>

これらのブルース・スケールを使う上で注意すべき点は、他のスケールのようにコードとの密接な関係がないことです。スケールはあくまでもメロディ・ラインで活用されるものなのです。

ブルースは他のジャンルの音楽とは作曲理論が異なるため、別の視点でコードの使い方を考えねばなりません。

ペンタトニック・スケール(5音音階)

5音音階は世界各地、かなりの太古より用いられてきた音階であり、現在の平均律では括りきれない膨大なバリエーションがあります。紙幅の制限上、ここでは簡単な紹介にとどめます。

クロマティック・スケール(半音階)

他のスケールとは違い、メロディの一部に組み込んで、経過的に用いられるに過ぎないので、和声的なバックボーンにはなり得ない。