コード進行〜ダイアトニック・コードの機能[短調]

和音の機能

「機能和声 (functional harmony)」は、主にH.Riemannによって展開された、比較的新しい和声分析方法です。それぞれの調において、どの和音も必ず3つの機能のどれかに属しているという概念を基本としています。すなわち、「トニック機能」「ドミナント機能」「サブドミナント機能」の3つです。

その機能を代表するのが「主要三和音」と呼ばれる3種類のコードで、それ以外の同じ機能を有するコード類は「副三和音(代理和音)」に分類されます。

短調におけるコードの機能分類は、長調とは違い、3種類の音階パターンがあるのでより複雑です。そして全てのコードが用いられるわけでもありませんので、しっかり把握するようにしましょう。

例として、イ短調(Aマイナー)の自然的短音階、和声的短音階、旋律的短音階それぞれでのダイアトニック・コードがどの機能に属しているかを示します。

主要三和音

副三和音(代理和音)

トニック

(Tonic)

Im, Im6, Im7, ImM7

iii, iii6, iiiM7

VIm-5, Vim7-5

vi, vi6, viM7

ドミナント

(Dominant)

V, V7

VIIdim7

VIIm-5, VIIm7-5

サブドミナント

(Subdominant)

IVm, IVm6, IVm7

IIm7-5

vi, vi6, viM7

vii, vii7

上表に掲載されていないコードにも機能が与えられる場合があります。それらは特殊なコードとしての扱いを受けていますが、下記の譜例で茶色で表示されています。

各短調のダイアトニックコードの機能一覧

イ短調(Aマイナー・キー)

ホ短調(Eマイナー・キー)

ロ短調(Bマイナー・キー)

嬰へ短調(F#マイナー・キー)

嬰ハ短調(C#マイナー・キー)

嬰ト短調(G#マイナー・キー)

嬰二短調(D#マイナー・キー)

嬰イ短調(A#マイナー・キー)

ニ短調(Dマイナー・キー)

ト短調(Gマイナー・キー)

ハ短調(Cマイナー・キー)

へ短調(Fマイナー・キー)

変ロ短調(B♭マイナー・キー)

変ホ短調(E♭マイナー・キー)

変イ短調(A♭マイナー・キー)